Intana Bioscience社について

Intana Bioscience社は2008年にドイツはミュンヘンにて設立されたFCS (Fluorescence Correlation Spectroscopy) および FCCS (Fluorescence Cross Correlation Spectroscopy)に関する技術を基盤とするバイオテクノロジー企業であり、これらの技術を用いたアッセイ開発ならびにスクリーニング受託サービスをご提供しております。

背景技術

FCS

FCSでは焦点を絞ったレーザーを微小な空間(検出空間)に当て、共焦点光学系を組み合わせて測定を行います。検出空間の容積は0.25fL程度であり、蛍光体を保持する分子は拡散により検出空間に入ると励起されて蛍光を発します。この蛍光は超高感度フォトマルチプライヤーチューブ APD(Avalanche photo diode)を用いて記録されます。
測定は非常に低濃度で行われるため、拡散によって個々の分子が検出空間に出入りする様子を反映するゆらいだ軌跡が観測されます。この揺らぎには様々な情報が含まれており、相関アルゴリズムを使用することによって取り出すことが可能になります。FCSについての詳細はこちら

FCCS

FCCSではラベルされたターゲットとラベルされたリガンドの間の相互作用を測定します。FCCSでは2色のレーザーを用い、FCSと同様の検出空間に照射します。2色のラベルを使用することによってターゲットおよびリガンドの両方の濃度と、ターゲットとリガンドの特異的な結合による複合体の濃度を算出でき、Kdを算出できます。FCCSについての詳細はこちら

プラットフォーム

スクリーニングプラットフォーム:GPCR

GPCRやRKTのような「難しい」ターゲットは細胞表面に存在するために魅力的な薬剤のターゲットでもあります。
しかしながら膜タンパク質であるが故に精製時に不安定であり、アッセイ系の構築は困難を極めます。Intana社では自社でRTKおよびGPCRアッセイを確立し、お客様に安価かつ迅速にご利用頂けるプラットフォームをご用意致しました。
同社のプラットフォームでは、ラベルなしリガンドとGPCR等の相互作用に関するアフィニティと速度定数を測定することが可能です。このアッセイではでは単分散のGPCRの相互作用を観測するため、最適化可溶化条件を確立し使用しています。

アッセイはCXCR4, CXCR7, CCK2, NTSR1,ADRB2, NOP, ETA, KOR, キメラMOR, AT1, SST2, APJおよびNK1に関して確立されています。アッセイプラットフォームに関する詳細はこちら

前記リストにないGPCRに関しても、カスタムプロジェクトとしてアッセイを確立し、測定を実施致します。

スクリーニングプラットフォーム:キナーゼと受容体

チロシンキナーゼ受容体(RTK)

GPCRと同様にRTKも魅力的な薬剤ターゲットでありながら同時に精製時に不安定であり、アッセイ系の構築は困難です。

Intana社ではRTKに関してもアッセイを確立し、お客様に安価かつ迅速にご利用頂けるプラットフォームをご用意致しました。最新のアッセイリストはお問い合わせください。

ヒトキナーゼ

Intana社では520種類以上のヒトキナーゼドメインに基づくキナーゼプロファイリングプラットフォームを確立しました。このプラットフォームによって、細胞溶解液中での阻害剤の阻害能や相互作用の特異性を評価することが可能であり、市場で入手可能な試薬を基にしたアッセイ系と比較して優位性を有します。

Intana社では対象化合物とターゲットのダブル蛍光ラベルによる、520種類のキナーゼドメインに対する化合物の結合能スキャンを実施することが可能です。パラメータはアフィニティのみでなく、速度論的パラメータも可能です。

また、同社では288種類のキナーゼドメインに関して、ラベル済みターゲットとラベル済みプローブ化合物のセットを保有しており、ライブラリを構成するターゲットに対する対象化合物のラベルフリーでの結合定数や速度論的パラメータの測定が可能です。
アッセイプラットフォームに関する詳細はこちら

カスタムスクリーニング

蛍光ラベルを利用したカスタムスクリーニング

結合アッセイを確立するためにはターゲットとなるタンパク質に対して結合する低分子化合物が必須となります。通常の場合、ターゲットタンパク質は蛍光タンパク質との融合タンパク質として適当な細胞株で発現されます。

低分子はターゲットに融合している蛍光タンパク質とクロストークを生じない蛍光色素と共有結合で結合します。ターゲットタンパク質との融合が完全であることの確認と発現量の確認は細胞溶解液のWBによって実施し、ラベルされた化合物の確認は質量分析によって行います。次にそれぞれのパートナーの光物理学的なパラメータは測定条件の最適化のために個別に分析されます。

蛍光ラベルを利用しないカスタムスクリーニング

2番目の方法では、ラベルなしでの競合アッセイを実施します。両方がラベルされている複合体を段階的にラベルなし化合物で希釈し、この化合物の濃度に対して交差相関をプロットして滴定を行います。得られた減衰曲線からIC50の値が導出できます。
Cheng-Prusoff式を利用することによってラベルなし化合物のターゲットに対するアフィニティが決定されます。また、この段階でラベルなし化合物のターゲットに対する結合の速度論的パラメータも決定されます。

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ターゲット占有率の算出

多くの薬剤では、薬剤と受容体を含むターゲットとの相互作用によって薬効が発現します。また、ターゲット以外と薬剤との相互作用によって副作用が発現することもあります。多くの場合、アンタゴニストでは80%の受容体占有率が必要であるのに対し、アゴニストでは5~10%の受容体占有率で反応が生じることが知られています。
このようにターゲット占有率は薬効や副作用を予測するために重要であるにもかかわらず、その値は計測可能な生化学的アッセイの値等から計算式を経て算出されることが多く、現実の値との誤差が問題となり得ます。
Intana Bioscience社ではFCS/FCCSを利用し、細胞中および組織中での薬剤によるターゲット占有率を正確に計測するための技術を開発しました。
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